Netflixで配信中の「新幹線大爆破」が「ハリウッド映画スピードのパクリでは?」と話題になっています。
実は、新幹線大爆破のスピードのパクリ疑惑には明確な答えがあり、1975年に公開されたオリジナル版が先に存在していました。
今回リバイバルとして2025年にリメイクされた新作では、草彅剛さんが主演を務め、元ネタとされる「暴走機関車」の影響も色濃く反映されています。
ということで今回は、新幹線大爆破がスピードのパクリでない理由をはじめ、各作品の犯人の動機やラストシーンの違いを詳しく紹介します。
- netflix新幹線大爆破がスピードのパクリではない理由がわかる
- 新幹線大爆破とスピードの元ネタや関係性が理解できる
- 1975年版と2025年版の違いとリバイバルの特徴が把握できる
- 犯人の動機やラストシーンの展開の違いを知ることができる
Netflix新幹線大爆破がスピードのパクリではない理由を解説

- スピードのパクリではない理由を3つを解説
- 新幹線大爆破とスピードの元ネタは暴走機関車だった
- 新幹線大爆破(1975年・2025年)とハリウッド映画スピードの比較
スピードのパクリでない理由は3つ
新幹線大爆破がスピードのパクリでない主な理由は下記の3つです。
- 1975年に『新幹線大爆破』のオリジナル版が先に公開されている
- 『スピード』は『新幹線大爆破』に影響を受けたと脚本家が公言している
- 元ネタはさらに古い黒澤明原案の『暴走機関車』にさかのぼる
『新幹線大爆破』って「スピードのパクリじゃないの?」って思う人もいるかもしれませんが、それは間違いです!
そもそも『新幹線大爆破』のオリジナルは1975年公開で、『スピード』よりずっと前なんです。
実際、『スピード』の脚本家も「影響を受けた」と認めています。
さらに今回のリバイバル版は、1975年版をベースにAIやサイバー攻撃といった現代の要素を加えたリブート作品。
両作品の元ネタは暴走機関車だった
作られたタイミングを時系列にすると下記のようになります。
黒澤明が「暴走機関車(Runaway Train)」の脚本を執筆
ハリウッド映画化を目指したが、トラブルになり制作中止
映画『新幹線大爆破』(初代・佐藤純弥監督、高倉健主演)が公開
黒澤明の「暴走機関車」の影響を受けて制作された
黒澤明脚本をもとにリメイク&映画化されたバージョン
新幹線大爆破や暴走機関車からインスパイアされたとされる
1975年版を現代版としてリブート、AI社会やサイバーテロをテーマに刷新
「暴走機関車」は、もともと映画化を目指して準備されたものの、当時ハリウッド側とトラブルになり実際に映画になることはありませんでした。
しかし、その「暴走機関車」の存在が後に大きな影響を与えたのです。
佐藤純弥監督は暴走機関車を読んで1975年に「新幹線大爆破」を制作し、さらにアメリカではこの原案をもとに1985年に映画「暴走機関車」が誕生しました。
一方、ハリウッド映画「スピード」の脚本家グレアム・ヨストもまた、黒澤明の脚本に触れたことで「スピード」のアイデアを得たと公言しています。
このため、単純な模倣やパクリではなく、同じ源流から発展した作品だと考えられます。
つまり、新幹線大爆破とスピードは、どちらも「暴走機関車」をルーツとする兄弟のような関係にあると言えるでしょう。
初めて知った方も、この背景を理解すると両作品への見方がより深まるはずです。
『新幹線大爆破』(1975年・2025年)と『スピード』の比較
比較項目 | 新幹線大爆破(1975年版) | 新幹線大爆破(2025年Netflix版) | スピード(1994年版) |
---|---|---|---|
公開年 | 1975年 | 2025年 | 1994年 |
監督 | 佐藤純弥 | 樋口真嗣 | ヤン・デ・ボン |
主な舞台 | 新幹線(ひかり109号) | 新幹線(はやぶさ60号) | 市バス(ロサンゼルス) |
爆発条件 | 時速80km以下で爆発 | 時速100km以下で爆発 | 時速50マイル(約80km)以下で爆発 |
犯人側の描写 | 社会への不満・同情描写あり | テクノロジー犯罪・サイバーテロ(推測) | 個人の怨恨と金銭欲 |
テーマ | 社会批判・高度経済成長の影 | AI社会・現代型サスペンス | テロリズムとヒーローアクション |
ここでは、新幹線大爆破とスピード、そして新たに登場したリバイバル版(2025年Netflix版)に共通する要素について整理してみましょう。
1975年版の新幹線大爆破では新幹線の時速80km以下、スピードではバスの時速50マイル(約80km)以下、リバイバル版の新幹線大爆破では新幹線の時速100km以下が爆発の条件となっています。
また、どの作品でも「公共交通機関という閉鎖空間での危機管理」と「乗客を守ろうとする主人公たちの奮闘」が大きな軸となっています。
このように3作品とも、異なる時代と社会背景の中で制作されたにもかかわらず、
- 速度制限爆弾
- 閉鎖空間サスペンス
- 心理戦
という共通したストーリー構造を持ち続けているのがわかりました。
新幹線大爆破はスピードのパクリ疑惑を超えた魅力がある作品だった

- 新幹線大爆破2025リメイク版とは
- 草彅剛主演の新幹線大爆破2025キャスト紹介
- リバイバル版の犯人と動機【ネタバレを控えめに】
- 高倉健が演じた1975年版の犯人像と動機【やんわりネタバレあり】
- 新幹線大爆破ラストシーンの違いを比較
- 海外の反応と評価から見るリバイバル版の影響
- SNSの声を紹介
2025年版は令和の視点で再構築
監督は『シン・ゴジラ』などで知られる樋口真嗣氏が務めています。
今回のリメイク版では、オリジナルの設定を活かしつつも、現代社会ならではの要素が色濃く反映されてました。
例えば、爆弾の発動条件は「時速100km以下になると爆発する」という仕様にアップデートされており、令和ならではの危機管理問題も物語に組み込まれています。
さらに、身代金の調達方法も現代的に変化しており、動かない政府に代わってインフルエンサーがネット上で資金を募るという展開も描かれています。
また、撮影にはJR東日本の特別協力を得て、実際の新幹線や施設が使われました。
これにより、よりリアルで迫力ある映像美が実現されており、すごく面白かったです。
草彅剛主演のリバイバル版キャスト紹介
- 草彅剛さん:車掌・高市和也役(主人公、乗客を守るため奔走)
- 細田佳央太さん:若き車掌・藤井慶次役(高市とバディ的な存在)
- のんさん:運転士・松本千花役(リアルな運転操作と精神力を表現)
- 尾野真千子さん:乗客・加賀美裕子役(衆議院議員)
- 要潤さん:乗客・等々力満役(起業家系インフルエンサー)
- 斎藤工さん:総括指令長・笠置雄一役(指令所から救出を支援)
- 尾上松也さん:救出号運転士・福岡祐希役(現場支援の要)
新幹線大爆破2025版では、草彅剛さんが主人公・高市和也役として主演を務めています。
草彅さんは、冷静沈着なプロフェッショナル精神を持つ鉄道マンを、淡々とした中にも深い感情を込めて演じています。
その他の主要キャストも豪華で、草彅剛さんを中心に多彩なキャストが集結したことで、作品全体に一層の緊張感と人間ドラマが加わっていました。
新作版の犯人と動機【ネタバレを控えめに】
単なる組織犯罪でも、テロリストでもありません。物語の中心にいるのは、意外な立場の一人の若者です。
彼女は、過去に起きたとある事件と深い因縁を抱えています。
家族にまつわる真実を知ったことで、長年押し殺してきた怒りと苦しみが爆発。
そして、社会や大人たちの作り上げた「正義」に対し、静かに、しかし大胆に一石を投じる行動に出ます。
さらに彼女の周囲には、かつての事件とつながる影の存在も登場し、物語は単なる爆破サスペンスを超えた深みを見せていきます。
過去と現在、親と子、それぞれの想いが交錯するラストへ向けて、緊張感が一気に高まっていきます。
- なぜ彼女が爆破に至ったのか?
- 本当に悪いのは誰なのか?
答えを知ったとき、きっとあなたの心にも、複雑な感情が残るはずです。
高倉健が演じた1975年版の犯人像と動機【やんわりネタバレあり】
高倉健さんが演じるのは、社会の波に翻弄され、追い詰められた末に過激な行動へと踏み切る男です。
彼と行動を共にする仲間たちも、それぞれに重い事情を抱えており、物語は単なる犯行劇ではありません。
特に、冷静さの裏に隠された哀しみや絶望を、高倉健が静かな演技で巧みに表現しており、観る者に深い余韻を残します。
単なるパニック映画ではなく、社会のひずみに向き合った重厚なドラマとして、今なお高く評価されているのがわかります。
ラストシーンの違いを比較
比較項目 | 1975年版『新幹線大爆破』 | 2025年版『新幹線大爆破』 |
---|---|---|
爆発の有無 | 爆発せず | 最後に爆発 |
犯人の最期 | 射殺される | 逮捕される |
結末の印象 | 犯人側の悲劇性が強調される | 派手な演出で手に汗握る |
新幹線大爆破のラストシーンは、オリジナル版とリメイク版とで異なる印象を与えています。
1975年版では、新幹線ひかり109号が奇跡的に爆発を免れる展開となっています。
犯人たちは一時的に逃走に成功するものの最終的には追い詰められ、それぞれの運命に決着がつく流れとなります。
最終的に爆発はしますが、上手く人的被害を避けながら解決していき、現代社会に合わせたスピード感とリアリティ重視の描写が特徴でした。
このように、1975年版が「社会への警鐘」としてのラストを意識しているのに対して、リメイク版は「人間の知恵と責任」で危機を乗り越える姿を強調していると言えるでしょう。
初めて両方を見比べる方にとっても、それぞれの時代背景と作り手のメッセージの違いを楽しめるポイントになります。
海外の反応と評価から見るリバイバル版の影響
特に海外では、リメイク作品にもかかわらずオリジナルへの敬意と現代的なアレンジを両立させた点が高く評価されています。
公開直後から、Netflixランキングで1位を獲得。
また、リアルな新幹線撮影やAI・サイバー攻撃といった現代的なテーマ設定が、世界中の視聴者に強いリアリティと緊張感を与えたと好評です。
一方で、「組織の中でプロとして行動する日本人たちの姿勢」や「個人の感情を抑えて任務に臨むドラマ性」も、文化的背景を超えて多くの共感を呼びました。
SNSの声を紹介
ここでは、実際の視聴者の声を紹介しながら、新幹線大爆破の評価を紹介します。
『新幹線大爆破』を観た。
— Masayuki Kondo (@Knd_Msyk) May 17, 2024
ハリウッド映画『スピード』の元ネタらしい。めちゃくちゃおもしろい。本当に70年台の映画なのか。登場人物が常識的で思考に筋が通っており、「そうはならんやろ」がなく、極限状態での判断に納得できる。最後はトロッコ問題。自分さえ見逃せない倉持の誠実さが印象的
ハリウッド映画『スピード』の元ネタとされる本作に「本当に70年代の映画か」と驚きつつ、登場人物たちの常識的で筋の通った判断に納得できたと絶賛しています。
特に、極限状態でも誠実さを貫く倉持の姿勢が心に残ったとの声が寄せられていました。
2025年版「新幹線大爆破」。当初はやめてくれよ…と否定的な印象しか持てなかったが、これが予想に反してメチャメチャおもしろい! オリジナルの続きの物語という設定で現代的な仕上がりになっていて、演出も特殊効果も事件の解決方法もすばらしく、ハラハラドキドキの2時間でした。
— ネコ (@imgt_2d) April 24, 2025
Netflix版『新幹線大爆破』(2025年)について、当初は否定的だったものの、鑑賞後に「予想を超える面白さだった」と高く評価する声がX上に投稿されています。
オリジナルの続編という設定を現代風に仕上げた点、演出や特殊効果、事件解決の描写に至るまで完成度が高く、2時間ずっとハラハラドキドキだったと絶賛されていました。
新幹線大爆破はスピードのパクリではない理由まとめ
- 新幹線大爆破のオリジナル版は1975年に先に公開されている
- スピードの脚本家が新幹線大爆破から影響を受けたと公言している
- 両作品とも黒澤明原案「暴走機関車」が元ネタである
- Netflix版新幹線大爆破は1975年版の続編とした作品である
- スピードの公開は新幹線大爆破より約20年後である
- 乗り物の速度制限サスペンスという普遍テーマを共有している
- 爆弾発動条件は共通だが設定や背景が異なる
- 1975年版は社会批判、2025年版はAI社会を描いている
- 犯人像も1975年版と2025年版では大きく異なる
- 2025年版のラストは現代的なリアリティと緊迫感が強調されている
- 新幹線大爆破は海外でも高評価を受けている
- SNS上ではリバイバル版への予想以上の高評価が多い